建設現場で欠かせない「足場」。しかし一口に足場といっても、構造や工法によって多くの種類が存在します。現場の安全性や効率性を大きく左右するため、適切な足場の選定は施工管理にとって重要なポイントです。
「枠組み足場と単管足場の違いは?」「最新の次世代足場ってどんな特徴があるの?」と悩まれる方も多いでしょう。そこで本記事では、現場経験豊富な社員の視点から、代表的な7種類の足場を構造・工法ごとに整理してご紹介します。
足場の種類とは 構造・工法分類 7種類とは
足場は工事内容や環境に応じて選ばれます。強度、安全性、施工性など特徴を把握することで、最適な足場を選択できます。ここでは建設現場でよく使われる下記の7種類を取り上げます。
- 枠組み足場(最も一般的、鋼製の枠を組み合わせる)
- 単管足場(単管パイプをクランプで接続する柔軟型)
- くさび緊結式足場(ビケ足場)(ハンマーで組立、施工性が高い)
- 吊り足場(橋梁や高層建築で吊り下げる)
- 移動式足場(ローリングタワー)(キャスター付き、室内工事など)
- 先行手すり足場(墜落防止に配慮した安全型)
- 次世代足場(Iqシステム、アルバトロスなどメーカー製)
それぞれの特徴や活用シーンを解説します。
1.枠組み足場(最も一般的、鋼製の枠を組み合わせる)
枠組み足場は、鉄製の規格化された鋼管フレームを組み合わせて組み立てる代表的な足場で、大規模建築から中規模工事まで幅広く利用され、施工スピードの速さや強度・安定性の高さに優れ、垂直材と水平材を組み合わせることで均一で安全な作業床を確保できるため、高所作業に適した工法です。枠組み足場は、国交省でも基準書が作成されています。
さらに、耐久性が高く繰り返し使用できることからコスト面でも有利で、施工現場においては安全確保と効率的な作業環境の両立を実現する重要な足場として位置付けられています。
特徴
- 強度と安定性が高い
- 組立・解体のスピードが速い
- 法的にも標準仕様として広く認められている
用途事例
- 新築マンション建設
- 外壁塗装工事
- 大規模修繕
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2.単管足場(単管パイプをクランプで接続する柔軟型)
単管足場は、直径48.6mmの単管パイプをクランプでつなぎ合わせる工法です。狭小地や特殊な形状の現場に対応できる柔軟性が魅力です。単管パイプをクランプで接続して組み立てるため、敷地の制約に左右されにくく、住宅や小規模な建築現場で重宝されます。軽量で運搬も簡単なことから、少人数でも対応できるのがメリットです。
現場では、壁面に凹凸がある建物や、変形した敷地に合わせて足場を構築する際に特に力を発揮します。一方で、構造的には枠組み足場やビケ足場ほどの強度はなく、高所作業や長期工事では揺れや歪みが出やすいため、設置・管理には注意が必要です。
特徴
- 自由度が高い設計が可能
- コストを抑えられる
- 小規模現場に適している
注意点
- 強度は枠組み足場に劣る
- 経験者による設置が不可欠
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3.くさび緊結式足場(ビケ足場)(ハンマーで組立、施工性が高い)
通称「ビケ足場」と呼ばれるくさび緊結式足場は、ハンマーで部材を打ち込んで組み立てる工法です。施工スピードが早く、近年急速に普及しています。現場では「組みやすい」「解体が早い」といった声が多く、住宅から大規模工事まで幅広い分野で利用されています。
部材同士をくさびで緊結する構造のため、高い強度と安定性を確保でき、揺れに強いのも特徴です。従来の単管足場や枠組み足場と比べて、作業効率が良いことから人件費や工期の短縮にもつながります。
特徴
- 高い施工効率(組立・解体が早い)
- 強度・安定性に優れる
- 住宅から大規模現場まで対応可能
活用シーン
- 塗装工事
- 屋根工事
- 改修工事
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4.吊り足場(橋梁や高層建築で吊り下げる)
吊り足場は、建物や橋梁の上から吊り下げて設置する足場です。地上からでは作業が難しい高所や特殊な場所で活躍し、高層建築や橋梁工事に多く利用されています。設置には専門技術が必要で、安全性の確保が非常に重要です。そのため、経験豊富な施工者による設置と管理が求められます。
吊り足場は、橋梁や高層建築の外壁など、地面からの設置が困難な現場で用いられます。
特徴
- 上部から吊り下げる構造
- 高所・水上など特殊環境に対応
- 設置コストは高め
活用シーン
- 橋梁点検
- 高層ビル外装工事
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5.移動式足場(ローリングタワー)(キャスター付き、室内工事など)
移動式足場は、キャスターが付いており簡単に移動できるタイプの足場です。室内工事や短期間の工事に適しており、作業効率を高めることができます。軽量で組み立ても容易なため、店舗の内装工事や天井作業などで便利に使えます。ただし、段差や不整地では使用が難しいため、設置環境には注意が必要です。
特徴
- 軽量で組立が容易
- 移動がスムーズ
- 高さは制限あり
活用シーン
- 内装工事
- 電気設備工事
- 店舗リニューアル工事
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6.先行手すり足場(墜落防止に配慮した安全型)
先行手すり足場は、作業開始前に手すりを先行して設置することで、安全性を高めた足場です。初心者や短期作業でも安心して使用でき、安全管理が重要な現場や教育現場での足場体験にも適しています。作業者の墜落防止に配慮した設計が特徴で、安心して作業できる環境作りに貢献します。
特徴
- 組立時から手すりが確保される
- 墜落事故のリスクを大幅に低減
- 安全基準を満たす
活用シーン
- 法令対応が必要な大規模現場
- 高層建築の外装工事
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7.次世代足場(Iqシステム、アルバトロスなどメーカー製)
最新技術を取り入れた「次世代足場」は、各メーカーが独自に開発した高性能足場です。
組み立て効率や安全性に優れており、工具不要で簡単に組み立てられるタイプや、アルミ製で軽量かつ高強度な製品もあり、短期間の施工が求められる現場や、安全性と作業効率を両立したい現場に最適です。代表的な製品にはIqシステムやアルバトロス足場があります。
特徴
- 高い安全性と作業効率
- 軽量化により施工性が向上
- 長期的にコスト削減効果あり
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まとめ
足場には、それぞれの現場や作業内容に合わせた最適な種類があります。中高層建築には枠組み足場、小規模や柔軟性が必要な現場には単管足場やくさび緊結式足場、高所や特殊作業には吊り足場、短期・室内作業には移動式足場や次世代足場、そして安全性重視の現場には先行手すり足場が適しています。
足場の種類を理解し、現場に合ったものを選ぶことで、作業効率はもちろん安全性も大幅に向上します。施工に関する不安や足場選びに迷った際は、専門の施工会社に相談して最適な足場を導入することをおすすめします。安全で効率的な現場作りは、正しい足場選びから始まります。





